アルマン・ルソーのジュヴレ・シャンベルタンはブルゴーニュ愛好家にとって特別な1本です。
ドメーヌ・アルマン・ルソーは、ジュヴレ・シャンベルタンの個性を最も純粋な形で表現する造り手として知られ、伝統的な手法と繊細な感性で知られています。
2018年は太陽に恵まれた年でありながらも、ルソーの手にかかると過熟感のないエレガンスが際立ち、果実味とミネラル、タンニンの調和が美しく取れています。
クラシックと現代的洗練が同居するこのヴィンテージは、まさに「飲み頃を迎えつつあるジュヴレ」の魅力を感じさせてくれます。
Gevrey Chambertin2018 Armand Rousseau
Armand Rousseau
ドメーヌ・アルマン・ルソーは、ブルゴーニュを代表する名門ドメーヌのひとつであり、ジュヴレ・シャンベルタンに本拠を構えています。
創設者アルマン・ルソーは20世紀初頭からワイン造りを開始し、ブルゴーニュの畑の格付け制度が整う1930年代には、いち早くグラン・クリュの可能性を見出して自ら瓶詰め販売を始めました。
この時代にクロ・ド・ベーズやシャルム・シャンベルタンなどの優良区画を獲得し、後の名声の礎を築きます。
現在は孫にあたるエリック・ルソーが当主を務め、自然な栽培と丁寧な醸造でテロワールの個性を引き出すスタイルを貫いています。
新樽の使用は控えめで、抽出も過度にならず、ワインはエレガンスとフィネスを追求。
ピュアで緊張感のある味わいは世界中のワインラヴァーを魅了し続けています。
Gevrey Chambertin2018
Gevrey-Chambertin 2018は、力強さと熟した果実味が特徴のヴィンテージであり、アルマン・ルソーの精緻なスタイルがその豊かさを見事にバランスしています。
2018年は夏の高温と日照によりブドウがよく熟し、黒系果実の凝縮感が際立ちますが、ルソーは過熟を避け、酸とミネラルを保った仕上がりに導いています。
タンニンはしっかりとしながらもきめ細かく、若いうちからも開きが良く、5〜10年の熟成でより美しさを増すポテンシャルを秘めています。
一方、以前SHINOWINEでご紹介した2017年は、冷涼でクラシカルな年らしく、赤系果実のフレッシュさと繊細な酸が印象的でした。
全体的に2018年はよりボリューム感があり、2017年はエレガントさが際立つ印象です。
同じ造り手でもヴィンテージによる個性の違いを楽しめるのもブルゴーニュの醍醐味。
どちらもアルマン・ルソーらしい気品に満ちた1本です。
味わいとペアリング
Gevrey-Chambertin 2018/アルマン・ルソーは、黒系果実の凝縮感とシルキーなタンニン、程よい酸が織り成す、豊かで奥行きのある味わいが魅力です。
ブラックチェリーやダークプラム、スパイス、ほのかな土や下草のニュアンスが重なり、グラスを重ねるごとに複雑さが広がります。
若いうちは果実のリッチさが際立ち、時間とともに森の香りや動物的なニュアンスも顔を出し、熟成によってより深みと繊細さを増していきます。
ペアリングには、しっかりとした味わいの肉料理が好相性です。
特にローストした鴨肉や鶏もも肉の赤ワイン煮込み、トリュフを使ったキノコ料理など、旨味と香りに奥行きのある料理と合わせると、このワインの複雑性が引き立ちます。
シンプルなグリルよりも、ソースや出汁の深さがある料理の方が、このワインの多層的な魅力と美しく響き合います。
まとめ
はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。
2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。
SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。
お料理もできる限り手作りにこだわりました。
看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。
一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。
皆様のご来店をお待ちしております。
SHINOWINE
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階