サントネ ブラン レ ヴィエイユヴィーニュ2022/ヴァンサン・ジラルダン

ブルゴーニュ最南部に広がる穏やかな村、サントネ。

赤のイメージが強い産地ですが、近年は白にも魅力的な一本が多く、なかでも目を引くのがヴァンサン・ジラルダンによる Santenay Vieilles Vignes。

実はジラルダンの原点はこのサントネで、後にムルソーへ拠点を移し評価を高めた造り手です。

2022年の白は、古樹ならではの厚みとやわらかな果実味がほどよく重なり、サントネの素朴さに上質なリッチ感が寄り添うスタイル。

熟した果実、ほのかな蜂蜜、ミネラルが静かに重なる、ゆっくり楽しめる、ちょっと贅沢な一杯です。

 

Santenay Blanc Les Vieilles Vignes2022/Vincent Giraldin

Vincent Giraldin

ヴァンサン・ジラルダンは1961年、ブルゴーニュ南部サントネのブドウ栽培家の家に生まれました。

]1982年に父から2ヘクタールの畑を相続したことをきっかけに、自身の名を冠したワイン造りを開始します。

赤ワインを中心にスタートしましたが、次第にムルソーをはじめとする白ワインの品質が注目され、1990年代から2000年代にかけて一躍人気生産者へと成長していきました。

栽培は可能な限り自然に寄せ、果実のピュアさとミネラル感を大切にしたスタイルが特徴です。


2012年、ヴァンサン本人は事業を売却し第一線を退きましたが、ワイン造りは長年醸造責任者を務めるエリック・ジェルマンが継続して担当。

彼の手腕により、現在も透明感とエレガンスを備えたジラルダンらしいワインが生み出されています。

ムルソーの白で高い評価を得る一方、原点であるサントネのワインも近年再び注目されており、メゾンとしての幅広い表現力を感じさせる存在となっています。

 

Santenay

ブルゴーニュ最南端のコート・ド・ボーヌに位置するサントネは、静かな丘陵が連なる落ち着いた産地です。

赤ワインの比率が高い村として知られていますが、古くから白ワインも少量ながら造られており、土壌や区画によっては驚くほど質の高いものが生まれます。

地質は複雑で、ジュラ紀の石灰岩・泥灰岩・砂岩が入り組み、エリアごとにキャラクターが明確に異なるのが特徴です。

村の北側(シャサーニュ寄り)は石灰質が豊富で張りのあるスタイルに、南側へ行くほど粘土が増え、より丸みと厚みに寄った味わいになります。

標高は村内でも大きく変化しますが、いずれも斜面を生かした日当たりの良い畑が多く、滋味深い果実味と穏やかなミネラルが育まれます。

派手さよりも誠実さを感じる風味が魅力で、近年はコストパフォーマンスの高さも相まって、改めて注目されつつある産地です。

 

Santenay Vieilles Vignes Blanc 2022

サントネの静かな土地柄に、ジラルダンらしい豊かな果実味と上質なテクスチャーが重なる一本です。

古樹のブドウから生まれる果実の凝縮感がしっかりあり、2022年の温暖な気候がもたらす熟度の高さも手伝って、香りは白桃や洋梨、ほんのり蜂蜜のニュアンスが感じられます。

樽使いは控えめながら、ワインに丸みと奥行きを与えるバランスで、リッチで柔らかい質感が心地よく続きます。

味わいの中心にはミネラル由来の骨格があり、ふくよかさの中にもだれない芯が残るのが魅力です。

余韻には熟した果実とほのかなスパイスが重なり、古樹ならではの深みを感じさせます。

派手な華やかさとは異なる、落ち着いたコクと旨みを楽しめるスタイルで、ゆったりと寛ぎたい時間に寄り添ってくれる白ワインです。

 

ペアリング

Santenay Vieilles Vignes Blanc 2022 の魅力は、まろやかな果実味とやわらかい樽のニュアンスが心地よく重なる「リッチだけれど重すぎない」バランスにあります。

このスタイルは、素材そのものの旨みがしっかりした料理と相性がよく、クリームやバターを使った温かい前菜や白身魚の料理と特によく合います。

例えば、帆立のソテーやローストした白身魚にレモンバターソース、鶏肉のヴァン・ブランのようなクリーミーな一皿は、ワインのふくよかさと余韻の甘やかなニュアンスを引き立ててくれます。

また、野菜ではポロネギやカリフラワー、根菜のローストなど、自然な甘みを持つ食材との組み合わせもおすすめです。

チーズなら、熟成しすぎないやわらかなウォッシュタイプやクリーミーな白カビがぴったり。

派手すぎない上品なコクがあるため、シンプルなグリル料理や温野菜を「少しだけ贅沢な一皿」にしてくれる万能タイプの白ワインです。

 

まとめ

サントネという穏やかな土地で育まれた果実に、ジラルダンならではのピュアさと上質なテクスチャーが重なる Santenay Vieilles Vignes Blanc 2022。

リッチでまろやかな飲み心地の中に、ミネラルの芯がすっと通った、とても心地よい白ワインです。

派手さではなく、丁寧に重ねられた旨みや深みを味わいたいときぴったりです。

季節の温かい料理や、少しだけ特別に感じたい食卓にも。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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