ブルゴーニュブラン2018/ラモネ

気軽に手に取りやすいのに、ひと口で「やっぱりラモネだ」と感じさせてくれるのがこちらのブルゴーニュ・ブラン。

グラスに注ぐと白桃やレモンのような明るい香りがふわっと広がり、あとからほのかにハーブや白い花のニュアンスが追いかけてきます。

2018年らしい丸みがありつつ、ラモネらしい清らかなキレがきちんと残るので、飲み進めても心地良さが続きます。

最初の一杯にも、食事と合わせる時にもすっと馴染む、素直で親しみやすいブルゴーニュ・ブランです。

Bourgogne Blanc 2018 / Ramonet

Ramonet

ドメーヌ・ラモネは、ブルゴーニュを代表する白ワインの名手として世界的に知られる名門です。

創業者はピエール・ラモネ(1906–1994)。

ワインの品質への異常なまでのこだわりで名声を築き、シャサーニュ=モンラッシェの評価向上にも大きく貢献しました。

息子アンドレも長くドメーヌで働きましたが、実際に後継者となったのは孫にあたるジャン=クロードとノエルの兄弟で、彼らが現在のラモネのスタイルを支える3代目です。

白ワインは個性が際立ち、ブラインドでも「ラモネ」と分かるほど特徴的と評されます。

瓶詰め直後は硬く控えめながら、時間とともに花がひらくように香りと味わいが広がり、フィネス・フレッシュ感・繊細さが調和した気品あるスタイルへと変化します。

過度な樽香を避け、新樽比率も低め。

果実味とミネラルを素直に表現するための精緻な醸造が一貫しており、ブルゴーニュ・ブランでも村名クラスに迫る評価を得ています。

保有畑にはバタール、シュヴァリエ、モンラッシェをはじめとした特級畑、そしてシャサーニュの主要1級畑が並び、区画ごとの個性を最大限に引き出すことで、クラシックで揺るぎない“ラモネらしさ”を世界に示し続けています。

Bourgogne Blanc 2018

Bourgogne Blanc 2018 / Ramonet は、アペラシオン以上の存在感を持つ一本として知られています。

公式な畑名の公表はありませんが、ラモネの白の所有畑がほぼすべてシャサーニュ=モンラッシェに集中していること、さらに多くの生産者が若木や区画外縁の果実をACブルゴーニュに回すことから、このワインも実質的にシャサーニュ村由来のブドウが主体と考えられています。

2018年は豊かな日照に恵まれた年で、熟度の高さが出やすいヴィンテージですが、ラモネはその豊かさを上品にまとめ、白桃やレモンの明るい香りに、軽いハーブや白い花のニュアンスが重なるピュアな表情に仕上げています。

樽香は控えめで、果実味とミネラルの芯が素直に感じられるのが特徴。

グラスに注いでしばらく置くと香りがふわりと開き、シャサーニュらしい柔らかな丸みと清らかな伸びが引き立ってきます。

AC表記ながら村名クラスのクオリティがある、“上質な日常の一本”として楽しめるラモネらしいブルゴーニュ・ブランです。

なぜACブルゴーニュなのか?

ブルゴーニュでは、生産者が意図的に高品質のブドウを AC Bourgogne に仕立てるケースが珍しくありません。

畑の境界や樹齢、区画の外れといった細かな条件により、法的には村名表記を名乗れない果実であっても、実際には 村名とほぼ同じ場所で育つブドウ が使われていることがあります。

とくに一流生産者ほど、若木の果実や区画の端、仕立て替え中の畑など、品質は十分でも規定上村名に格上げしない果実をACブルゴーニュに回す傾向があります。

また、造り手の側が「村名としてリリースする量」を調整したい場合もあります。

村名表記を増やすより、あえてACブルゴーニュの質を底上げすることでドメーヌ全体の信用を高めるという戦略を取る生産者も多く、ラモネのような名門ほど顕著です。

結果として、味わいは村名ワインと肩を並べるのに、ラベルはAC表記という“お得なワイン”が成立します。

つまり 「ACブルゴーニュ=格下」ではなく、生産者の判断や畑の事情が反映された表記にすぎないのです。

特に優良生産者の手によるものは、むしろ“隠れ村名クラス”として価値の高いカテゴリーと言えます。

ペアリング

Bourgogne Blanc 2018 / Ramonetの魅力は、果実の明るさとミネラルの清らかさが共存するバランスの良さにあります。

香りは白桃やレモン、白い花、軽いハーブのニュアンスが重なり、ふくらみがありつつも後味はすっと伸びるスタイル。

これを活かすなら、素材の甘みやだしの旨みを素直に引き出した料理がよく合います。

たとえば、やさしい味わいの白身魚のソテー、帆立のグリル、シンプルなチキンのローストなど、香りと塩味が控えめな料理がワインのピュアさを引き立てます。

また、2018年の少し豊かな果実味は、根菜のおでんやだしの効いた温かい前菜とも相性が良く、鶏出汁の旨みと合わせるとワインの丸みがより感じられます。

チーズで合わせるなら、塩気の強くないフレッシュチーズややわらかいウォッシュタイプが最適。

全体として、強い脂や香辛料よりも、やわらかく寄り添う味わいの料理がベストです。

気取らない日常の食卓にも、軽めのコースのスターターにも合わせやすい一本です。

まとめ

ラモネのブルゴーニュ・ブラン2018は、気軽に手に取れるアペラシオンでありながら、シャサーニュのエッセンスをしっかり感じられる一本です。

白桃やレモンの爽やかさ、やわらかな丸み、すっと伸びるミネラルの余韻が心地よく、食事の最初の一杯にも、ゆったりした夜の相棒にもぴったり。

AC表記とは思えない上質さは、まさにラモネならではの魅力です。

SHINOWINEでは、こうした“肩の力を入れずに楽しめる名門の一杯”もご紹介しています。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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