ブルゴーニュ コート・ドール2021/ジャン=フィリップ・フィシェ

2021年の「ブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン」は、ジャン=フィリップ・フィシェが丹念に仕立てたシャルドネです。

手摘みで収穫された果実を18か月かけてじっくり熟成させ、瑞々しい果実味とエレガントな酸が美しく調和しています。

白い花や蜂蜜、ほんのりトーストを思わせる香りがグラスから立ちのぼり、飲むほどに奥行きを感じさせる一本。

日常に寄り添いながらも、コート・ドールらしい気品を楽しめる白ワインです。

 

Bourgogne Côte d’Or Blanc 2021 /Jean-Philippe Fichet

Jean-Philippe Fichet

ジャン=フィリップ・フィシェは、ムルソーを拠点に活動するブルゴーニュの白ワイン造り手です。

その突出した特徴は「テロワールの純粋な表現」を追求する姿勢にあり、地元の石質豊かな土壌が生む独特の個性をワインに反映させています

彼は少量生産を厭わず、特に「テソン」「シュヴァリエ」「グリヤッシュ」などの単一畑(lieu‑dit)のぶどうを区別し、それぞれの個性を尊重したキュヴェとして瓶詰めすることに強いこだわりを持ちます。(すべてムルソーの区画)

ブドウ栽培では冬の徹底した剪定によって自然な低収量を確保し、夏のグリーンハーヴェスト(余分な房の取り除き)は行わない独自のスタイル。これにより、果実本来の凝縮感とテクスチャーを保ちます

収穫後の熟成は18ヶ月間程度が基本で、使用するオーク樽は主に古樽で、新樽は控えめに使用。

さらに澱(おり)を強く撹拌するバトナージュも控え、ワインのクリアな輪郭を際立たせています

こうした一貫した丁寧な取り組みによって、フィシェのワインは「ほかに並ぶものがないほどの透明感」と称されることも多く、白ワイン愛好家の間で高く評価されています

希少価値の高い存在ながら、その品質は価格以上の満足を与えるものとして、近年注目を集めています。

コシュ・デュリとの関係性

ジャン=フィリップ・フィシェは、ムルソーの至宝と称されるドメーヌ・コシュ=デュリの甥にあたります。

母方の血筋にコシュ家を持つことで、早くからワイン造りに親しみ、その緻密な栽培と醸造哲学を肌で感じながら育ちました。

とはいえ彼のスタイルは、伯父コシュ=デュリの“厚みのある構築的ワイン”とは一線を画します。

フィシェは透明感を重視し、畑ごとの個性を忠実に映すことにこだわり、新樽の使用は控えめで、バトナージュも最小限。

澱の働きを自然に引き出しながら、純粋で澄んだ果実味を前面に押し出します。

結果として生まれるのは、ミネラル感と緊張感を併せ持つ、繊細かつ気品に満ちたムルソー。

名門の血を受け継ぎながらも、フィシェは独自の哲学を築き上げ、「ムルソーの新しい旗手」として評価を高めています。

Bourgogne Côte d’Or Blanc 2021

ジャン=フィリップ・フィシェが手掛ける「ブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン 2021」は、ブルゴーニュ白の魅力を存分に味わえる一本です。

2017年に新設された「ブルゴーニュ・コート・ドール」AOCは、コート・ドール地区に限定された地域名で、従来のブルゴーニュ・ブランに比べて、より産地の個性を表現できる格上の呼称といえます。

シャルドネは手摘みで丁寧に収穫され、約18か月の熟成を経て仕上げられます。

香りには白い花や柑橘、蜂蜜、ほのかなトースト香が広がり、口に含むと透明感のある果実味と凛とした酸が美しく調和。

余韻にはミネラルが伸び、気品とフレッシュさを兼ね備えた仕上がりです。

華やかさがありながら飲み疲れせず、日常の食卓にも特別なひとときにも寄り添える万能さが魅力のワインです。

味わいとペアリング

グラスに注ぐと、白い花やレモンピールの爽やかな香りに、ほんのり蜂蜜や焼き立てのパンを思わせる香ばしさが重なり、奥行きのあるアロマが広がります。

口に含むと、まず柑橘系の明るい果実味が広がり、その後に透明感のある酸とミネラルがしっかりと骨格を支えます。

樽のニュアンスは控えめで、あくまで果実の純度を際立たせる仕上げ。

余韻には心地よい塩味やミネラルが長く残り、飲む人に清涼感を与えます。

ペアリングとしては、シンプルなグリルした白身魚や帆立のソテーなどの海鮮料理がよく合います。

また、鶏肉のクリーム煮や季節の野菜を使ったグラタンなど、程よいコクのある料理とも相性良し。

さらにチーズならば、フレッシュなシャウルスややわらかなブリアサヴァランと合わせることで、ワインのミネラル感と酸が一層引き立ちます。上品で万能性の高い一本です。

まとめ

ジャン=フィリップ・フィシェが手掛ける2021年「ブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン」は、ピュアな果実味とミネラル感、気品ある余韻が魅力の一本です。

従来のブルゴーニュ・ブランよりも限定的な産地から生まれるため、コート・ドールの個性をしっかりと映し出した味わいが楽しめます。

日常に寄り添う軽やかさを持ちながら、特別な席にもふさわしいバランス感が心地よく、幅広いお料理と合わせやすい点も魅力です。

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ愛好家の方にも、これから学び始めたい方にもおすすめの白ワインとしてご紹介いたします。

ぜひカウンターで、その清らかな味わいをグラスからお楽しみください。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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