ブルゴーニュ・ブラン 2020/ドメーヌ・ルフレーヴ

2020年のブルゴーニュ・ブラン、ドメーヌ・ルフレーヴが手掛けるこの一本は、村名や特級畑といった格式あるラインナップに比べてシンプルなAOCでありながらも、造り手の哲学と技術がしっかりと息づいたワインです。

ピュリニー=モンラッシェを本拠とするルフレーヴならではの厳格なビオディナミ農法と精緻な醸造が、アペラシオンを超えた純度と透明感をもたらしています。

2020年はブルゴーニュ全体で豊かな果実味と美しい酸が両立した年。

フレッシュな柑橘や白い花の香りが広がり、ミネラル感が背骨を形成するスタイルは、偉大な造り手のエッセンスを感じさせる一本といえるでしょう。

 

Bourgogne Blanc 2020 / Leflaive

Leflaive

ドメーヌ・ルフレーヴは、ブルゴーニュのピュリニー=モンラッシェを拠点とする、世界的に名高い白ワインの造り手です。

その始まりは18世紀にまでさかのぼりますが、現在の基盤を築いたのは20世紀初頭のジョセフ・ルフレーヴでした。

彼はフィロキセラ禍で荒れ果てた畑を買い戻し、再植樹を進め、自社元詰めを始めるなど、現代に続く名声の土台を作りました。

その後、家族の手で代々受け継がれ、特に1990年代からは娘のアンヌ=クロード・ルフレーヴが中心となり、すべての畑をビオディナミ農法へと切り替えました。

自然のリズムを尊重するこの農法は、ルフレーヴのワインに透明感と深みをもたらし、他にはない個性を与えています。

現在は4代目のブリス・ド・ラ・モランディエールがドメーヌを率い、伝統を守りながらも新しい挑戦を続けています。

所有畑はモンラッシェ、シュヴァリエ=モンラッシェ、バタール=モンラッシェ、ビアンヴニュ=バタール=モンラッシェといった偉大なグラン・クリュをはじめ、プルミエ・クリュや村名、さらにはブルゴーニュ・ブランまで幅広く展開。

どのワインにも「テロワールを素直に表現する」という哲学が息づいており、ルフレーヴは今もなおブルゴーニュ白ワインの象徴として高い評価を受け続けています。

Bourgogne Blanc 2020

ルフレーヴのBourgogne Blanc 2020 は、名門ドメーヌ・ルフレーヴのスタイルを気軽に楽しめる一本です。

ブドウはピュリニー=モンラッシェ村内の畑で、石灰質を含む土壌にビオディナミ農法で育てられます。

収穫はすべて手摘みで行われ、丁寧に選果されたブドウだけがワインに使われます。

優しくプレスされた果汁は一晩静置され、澱を取り除いた後にオーク樽へ移されます。

発酵と熟成は樽で12か月(新樽比率はごく控えめ)、その後さらにタンクで6か月落ち着かせてから瓶詰めされるため、果実のピュアさと樽のニュアンスが見事に溶け合います。

味わいは、白い花や柑橘の香りに加えて、滑らかなミネラル感が心地よく広がります。

フレッシュさと厚みのバランスが取れており、若いうちから楽しめる一方、数年の熟成でより深みを増していきます。

ルフレーヴはシュヴァリエ=モンラッシェやバタール=モンラッシェ、さらにはモンラッシェそのものも所有する造り手ですが、このブルゴーニュ・ブランにも同じ哲学が息づいています。

シンプルなアペラシオンながら、グラン・クリュに通じるエッセンスを感じられるのが、このワインの大きな魅力です。

味わい

Bourgogne Blanc 2020 は、ルフレーヴらしい澄んだ果実味と洗練されたバランスが際立つ仕上がりです。

グラスに注ぐと、白い花やレモン、グレープフルーツといった柑橘の爽やかな香りが広がり、ほんのりと洋梨や白桃のニュアンスが重なります。

背景には、控えめなオーク樽由来のバニラやトーストの香ばしさ、そして石灰質土壌を思わせる清らかなミネラルが感じられ、香りに奥行きを与えています。

口に含むと、みずみずしい酸が全体を引き締めながら、熟した果実の厚みがふくらみ、若々しさと豊かさが同時に楽しめます。

余韻には塩味を思わせるミネラル感が長く続き、洗練されたエレガンスを印象づけます。

2020年という年の特徴である豊かな果実と美しい酸が調和しており、今すぐに飲んでも楽しめる一方で、数年の熟成によってより複雑さと深みが増すポテンシャルも秘めています。

シンプルなブルゴーニュ・ブランの枠を超え、名門ルフレーヴの醸造哲学を如実に感じさせる味わいです。

ペアリング

Bourgogne Blanc 2020 の持つ清らかな果実味とミネラル感は、幅広い料理との相性を楽しませてくれます。

レモンや白い花の爽やかな香りは、シンプルに仕上げた魚料理と好相性。

例えば鯛のカルパッチョやスズキのグリルにオリーブオイルとハーブを添えると、ワインの酸とミネラルが素材の旨みを引き立てます。

また、ほのかな樽香と厚みのある果実感は、鶏肉のローストやクリームソースを使った料理ともバランス良く調和します。

さらに、野菜料理やリゾットなど軽やかな一皿にも寄り添い、ワインのフレッシュさが全体を引き締めてくれます。

チーズでは、コンテやシャウルスのようなややナッティでクリーミーなタイプがよく合い、余韻のミネラル感を際立たせます。

SHINOWINEの定番である季節のチーズ盛り合わせや、自家製の軽やかな料理とも自然に寄り添い、日常のテーブルを上質なひとときへと引き上げてくれるでしょう。

Bourgogne Blanc 2020 は、料理を選ばず楽しめる柔軟さと、ルフレーヴならではの格を備えた万能な一本です。

まとめ

Bourgogne Blanc 2020 / Leflaive は、名門ルフレーヴの哲学を身近に感じられる特別な一本です。

柑橘や白い花の香り、透明感あるミネラル、そしてバランスの取れた果実味が織りなす味わいは、シンプルなアペラシオンながら確かな格を備えています。

お料理との相性も幅広く、魚介や鶏肉、チーズなど、日常の食卓をエレガントに彩ります。

名門ドメーヌが表現する“ブルゴーニュの真髄”を、ぜひ銀座の小さなカウンターで味わってみてください。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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