ピュリニーモンラッシェ レ・ザンセニエール/シャヴィー・シュエ

ブルゴーニュの頂点、プルミニィ・モンラッシェ。その名を冠する「Les Enseignères(レザンセニエール)」は、Chavy-Chouetが誇るフラッグシップのひとつです。

2021年ヴィンテージは、気候の変化がもたらした特異なチャレンジと恩恵が交錯する年。

春の遅霜、夏のやや不安定な天候にもかかわらず、秋の乾燥と日照が葡萄に完熟のチャンスを与えました。

標高・土壌・日照を最大限に活かすドメーヌの厳しい選果と繊細な醸造が、このヴィンテージのシャルドネに芯のあるミネラル感と優雅なアロマをもたらしています。

白い花や柑橘、そして土のニュアンスが重なり合い、余韻にはミネラルがじんわりと広がる一本。

ワインファンならずともその透明感と力強さに惹きつけられる、2021年のLes Enseignèresを、まずはグラスから感じてみませんか。

 

Puligny-Montrachet ”Les Enseigneres” 2021 / Chavy-Chouet

Chavy-Chouet

ドメーヌ・シャヴィ・シュエ(Domaine Chavy-Chouet)は、ブルゴーニュ地方のムルソーを本拠とし、ピュリニー、ヴォルネイ、サントーバン、ポマールなどを含め合計15ヘクタールの畑を所有しています。

そのルーツはムルソーとピュリニー双方に起源を持つ家系にあり、現在は6代目のユベール(Hubert) と 7代目のロマリック・シャヴィ(Romaric Chavy)によって運営されています。

ワイン造りの哲学として、伝統を重視しながらも洗練を目指すアプローチが取られています。

白ワインでは新樽の比率をおよそ 25% に抑えており、樽由来の風味を加えるものの、過度な樽香に頼らないスタイルを保っています。

 赤ワインに関しては、基本的に白ワイン用に使用された、または数年使用された樽を使い、新樽を用いないという伝統を守っています。

味わいの特徴としては、酸味と果実味のバランスが優れており、畑ごと・区画ごとの個性を反映させる繊細さと、ブルゴーニュらしいミネラリティを併せ持つものが多いと評価されています。

また、造り手としてはまだ若いロマリックが中心となって、昔ながらの職人的手仕事と新しい感覚を両立させようとする意欲が感じられます。

総じて、シャヴィ・シュエは「古き良き伝統」を土台に、「新たな息吹・向上心」を持ち続けるドメーヌであり、ムルソーをはじめとする白ワインでそのポテンシャルが高く評価されている存在です。

Puligny-Montrachet ”Les Enseigneres” 2021

ピュリニー・モンラッシェ村の村名(Village)クラスに属する「Les Enseignères(レ・ザンセニエール)」は、Chavy-Chouetの代表的キュヴェであり、地理的にも極めて恵まれた区画です。

この区画は バタール・モンラッシェ(Bâtard-Montrachet)ビアンヴニュ=バタール・モンラッシェ(Bienvenues-Bâtard-Montrachet) の直下に位置しており、標高、土壌、日照、斜面の向きなど、最良の条件を多数備えているため、しばしば“区画名(Les Enseignères)”でラベルに据えられることが多いのも納得です。

2021年ヴィンテージについては、Chavy-Chouetによる厳格な栽培管理と収量制限、完熟を狙ったタイミングでの収穫が行われ、これにより果実味の純度とミネラル感のバランスが非常に良く出ています。

香りには白桃、梨、柑橘のニュアンスが感じられ、また土や石灰質由来の鉱物的なミネラルがしっかりと下支えしていて、酸のキレやテクスチャーにも滑らかさがあります。

余韻は長く、緻密でありながら優しい印象を残すワインです。

このように、Les Enseignères 2021は「村名」の中でも特別な立ち位置を持ち、ブルゴーニュ・シャルドネの魅力をストレートに、しかし複雑性も備えて表現している1本と言えるでしょう。

味わい

このワインはまず、きりりとした酸と澄んだミネラル感が印象的です。グラスからはレモンやライムなどの柑橘、白い花、ほんのりと蜜を帯びた白桃といった繊細で華やかな香りが立ちのぼり、清潔感と透明感のある印象を与えます。

口に含むと、中程度からややふくよかなボディが感じられ、なめらかな質感とともに張りのある酸とミネラルが骨格を支えています。

熟成に使われたオーク樽由来のほのかなトーストやバニラの風味が、果実味に丸みと奥行きを添えています。

余韻は長く、柑橘の皮のような爽やかさや、かすかなスパイス感を伴いながら引き締まった印象で締めくくられます。

若いうちは酸とミネラルの鮮やかさが際立ち、熟成を経ることで果実の厚みと複雑さが増し、より調和のとれた味わいへと成長していくポテンシャルも感じられます

 ペアリング

このワインは、柑橘や白い花を思わせる繊細な香りと、きりりとした酸、澄んだミネラル感が魅力です。

そのため、素材の持ち味を生かしたシンプルで上質な料理と特に好相性を見せます。

たとえば、帆立や甘エビ、牡蠣などの新鮮な貝類や甲殻類のカルパッチョやマリネは、ワインの爽やかな酸と海由来の塩味が共鳴し、余韻にいっそう透明感をもたらします。

また、舌触りがなめらかで樽の要素も穏やかに感じられるため、バターやクリームを使った白身魚(スズキ、ヒラメなど)のソテーやブールブランソースとも抜群の相性です。

ワインのミネラルとコクが、料理に上質な奥行きを与えてくれます。

さらに、熟成とともに丸みや複雑さが増してきたタイミングでは、ローストチキンや仔牛のクリーム煮のように軽やかな肉料理とも好相性を見せます。

コンテやグリュイエールなど熟成タイプのチーズも、余韻に重なるナッツやバターのニュアンスと調和します。

繊細ながらも芯のある味わいは、料理の魅力を引き立てつつ、自身の個性も美しく輝かせてくれるでしょう。

まとめ

ブルゴーニュ白の名産地ピュリニー・モンラッシェの中でも、グラン・クリュ直下に広がる優れた区画「レ・ザンセニエール」。

シャヴィー・シュエが手がける2021年ヴィンテージは、繊細な果実味と澄んだミネラル、きりりとした酸が美しく調和し、洗練された余韻を描き出します。

透明感と芯の強さを併せ持つ一本は、上質な海の幸やクリームを使った白身魚料理と好相性。


SHINOWINEでは、このピュリニーならではのエレガンスをグラスでお楽しみいただけます。

 

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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