ブルゴーニュ最南端のマランジュに位置するバシュレ・モノの「マランジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2020」は、力強さとエレガンスを兼ね備えた赤ワインです。
兄弟で営むドメーヌは、近年その精緻なスタイルで高い評価を獲得しており、このキュヴェも樹齢50年以上の古木から生まれる凝縮感と深みが魅力。
2020年は熟度の高さとバランスの良い酸が調和し、しなやかさと飲み心地を両立した仕上がりとなっています。
飲む人にマランジュの可能性を強く印象づける一本です。
Maranges Vieille Vigne 2020 / Bachelet Monnot
Bachelet Monnot
ドメーヌ・バシュレ=モノは、2005年にマルクとアレクサンドル・バシュレ兄弟が、父ジャン=フランソワから受け継いだ畑を基盤に再構築して設立された新鋭のドメーヌです。
本拠地はマランジュにあり、かつては27ヘクタールに及んだ所有畑を、現在は品質を重視して23ヘクタールに絞り込んでいます。
所有している畑には、マランジュのプルミエ・クリュ「ラ・フュシエール」、サントネイ、ピュリニー=モンラッシェの一級「レ・ルフェール」と「フォラティエール」、さらにグラン・クリュ「ビアンヴニュ=バタール=モンラッシェ」と「バタール=モンラッシェ」が含まれます。
兄弟は除草剤を使わず、耕作や芽かきといった丁寧な作業で収量を管理し、醸造においては新樽の使用を抑えて果実味とテロワールの純粋な表現を大切にしています。
設立から間もないにもかかわらず、その白ワインはブルゴーニュの最前線に立つと評され、赤ワインも繊細かつ力強いスタイルで高い評価を受けており、伝統と革新を融合させた姿勢でブルゴーニュ南部を代表する造り手として注目を集めています。
Maranges
マランジュは、ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌの最南端に位置する村で、シュリー川に近接し、サントネやコート・シャロネーズと境を接しています。
AOCとしては1989年に独立し、比較的新しい存在ながらも、冷涼な気候と石灰質を含む複雑な土壌に恵まれ、近年評価を高めている産地です。
栽培面積の大部分を占めるのはピノ・ノワールで、しっかりとした果実味と骨格を持ちながら、親しみやすい飲み口が特徴とされます。
特に「ラ・フュシエール」「クロ・デ・ロワ」などのプルミエ・クリュは名高く、豊かな果実味に加え、熟成によってスパイスや森のニュアンスを帯び、複雑さを増していきます。
白ワインはシャルドネから造られ、ミネラル感と引き締まった酸が魅力で、赤同様にコストパフォーマンスの高さで注目を集めています。
近年は若手生産者の活躍もあり、マランジュは「発見の喜びがある村」としてブルゴーニュ愛好家の関心を集めつつあり、将来性豊かな産地として一層の期待が寄せられています。
Maranges Vieille Vigne 2020
バシュレ=モノの「マランジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2020」は、樹齢50年以上のぶどうから造られる赤ワインです。
果実は凝縮感がありながらも繊細さを持ち、チェリーやラズベリーといった赤い果実に、ほんのりカカオやスパイスを思わせるニュアンスが重なります。
口に含むと、やわらかな果実味と心地よい酸が広がり、引き締まったタンニンが全体を支えることで、しっかりとした飲みごたえがありつつも滑らかな印象です。
余韻にはベリーやほのかなスパイスが長く続き、エレガントさと奥行きの両方を感じさせます。
2020年は温暖な気候の恩恵を受けて果実の熟度が高く、親しみやすさと複雑さが見事に調和した仕上がりで、今すぐ楽しむこともできますし、数年の熟成でより深みが増すポテンシャルも備えています。
ペアリング
マランジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2020は、しっかりとした果実味とエレガントな酸、程よい渋みを備えたワインなので、料理との相性も幅広く楽しめます。
まずおすすめしたいのは、鴨のローストや仔羊の香草焼きといった、赤身肉の料理です。
ワインのベリー系の風味が肉の旨みを引き立て、スパイスのニュアンスが香草や焼き目の香ばしさと見事に調和します。
また、きのこのリゾットや牛ほほ肉の赤ワイン煮込みと合わせると、豊かな果実味と土っぽいニュアンスが重なり、奥行きのあるマリアージュが生まれます。
和食であれば、すき焼きや鰻の蒲焼きのように甘辛いタレを使った料理とも相性が良く、果実味の甘やかさと酸のバランスが料理をより引き立てます。
さらに、熟成が進んだ頃には、ブルーチーズや熟成ハードチーズとも好相性で、ワインの深みとチーズの旨みが重なり合い、より一層豊かな余韻を楽しむことができます。
まとめ
バシュレ=モノの「マランジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2020」は、樹齢50年以上のぶどうから生まれる凝縮感とエレガンスが魅力の赤ワインです。
チェリーやラズベリーの華やかな果実味に、ほんのりカカオやスパイスが加わり、しなやかな酸ときめ細やかなタンニンが心地よいバランスを作り出します。
2020年は熟度の高さと透明感が両立しており、今すぐ楽しんでも美味しく、数年の熟成でさらに深みが増すポテンシャルを持っています。
料理との相性も幅広く、肉料理から和食、チーズまで多彩に合わせられる一本。
エレガントさと親しみやすさを兼ね備えた魅力を、ぜひSHINOWINEで体感してください。
はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。
2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。
SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。
お料理もできる限り手作りにこだわりました。
看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。
一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。
皆様のご来店をお待ちしております。
SHINOWINE
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