ムルソー2020/アンリ・ボワイヨ

アンリ・ボワイヨのムルソーは、ブルゴーニュ白ワインの真髄を映し出す一本です。

2020年は生育期の天候に恵まれ、果実の凝縮感と活き活きとした酸が見事に両立。

グラスから立ち上るのは白桃や洋梨、アカシアの花、そしてほのかなナッツやバターの香り。

口に含むと、豊満な果実味に支えられた厚みと、ミネラル由来の引き締まった骨格が調和し、余韻には繊細な塩味が残ります。

アンリ・ボワイヨらしい緻密な醸造と樽使いが、若さと熟成ポテンシャルの両方を感じさせる仕上がりです。

 

MEURSAULT2020/HENRI BOILLOT

MEURSAULT

アンリ・ボワイヨのムルソーは、ブルゴーニュの白ワインらしい上品さと、ふくよかな果実味を併せ持つ一本です。

畑はムルソーを中心に、ピュリニー・モンラッシェやヴォルネイにも広がり、それぞれの土壌や標高の違いが複雑で奥行きある味わいを生み出しています。

石灰岩や粘土質の土壌はしっかりとしたミネラル感を、日照や風通しの良さは香り高く凝縮した果実味をもたらします。

1885年創業の歴史あるドメーヌで、現在は父アンリが白ワイン、息子ギヨームが赤ワインを担当。

白はきりっとドライで、緻密かつピュアな味わいが特徴です。

グラスからは白桃や洋梨、アカシアの花が香り、口に含むと果実のふくらみとミネラルの引き締まりが見事に調和。

熟成によってさらに奥行きが増す、長く楽しめるワインです。

 

2020年ヴィンテージ

2020年のブルゴーニュは、全体的に温暖で日照に恵まれた年でしたが、春先から初夏にかけては比較的涼しい気候もあり、生育は順調かつ健全に進みました。

8月は高温と乾燥が続き、果実は小粒で凝縮感が高まり、糖度と酸のバランスが理想的に整いました。

ムルソーのシャルドネにおいては、完熟した白桃や洋梨、柑橘の鮮やかな香りに加え、火打石のようなミネラル感が際立ちます。

口中では、厚みのある果実味ときりっとした酸が共存し、豊かさと緊張感の両方を感じさせるスタイル。

収穫時期をやや早めたことでフレッシュさが保たれ、長期熟成にも耐える骨格が備わっています。

アンリ・ボワイヨらしい精緻な樽使いにより、果実のピュアさが引き立ち、余韻には心地よい塩味とほのかなナッツ香が続く、完成度の高いヴィンテージです。

2020年は既に果実味と酸のバランスが良く、今から楽しめますが、あと5〜7年ほど熟成させるとより複雑さと奥行きが増します。

若々しい華やかさを取るか、熟成の深みを待つかはお好み次第です。

ペアリング

こちらは、豊かな果実味と引き締まったミネラル感を兼ね備えた白ワインで、料理の幅も広い一本です。

完熟した白桃や洋梨の風味と、ほのかなナッツやバターのニュアンスは、クリーミーなソースを使った魚料理と好相性。

例えば、オマール海老のビスクや帆立貝のソテー、白身魚のブールブランソースなどが、ワインの丸みと旨味を引き立てます。

また、酸がしっかりしているため、ローストチキンや鶏肉のクリーム煮など、鶏料理にもぴったりです。

ミネラル感と塩味の余韻は、牡蠣やアサリのワイン蒸しなどの貝類とも相性抜群。

熟成が進んだ段階では、キノコのリゾットや軽めのブルーチーズとも好バランスを見せます。

シンプルな料理にも、ソースを伴う贅沢な一皿にも寄り添える、万能性の高いペアリングが楽しめます。

まとめ

アンリ・ボワイヨ「ムルソー・ドメーヌ 2020」は、豊かな果実味ときりっとした酸、そしてミネラル感が絶妙に調和した、ブルゴーニュ白の魅力を存分に味わえる一本です。

2020年らしい凝縮感とフレッシュさを兼ね備え、今飲んでも華やかで心地よく、熟成を重ねればさらに奥行きと複雑さが増すポテンシャルを持っています。

銀座のワインバーSHINOWINEでは、この瞬間ならではの若々しい果実の輝きとエレガントな余韻をグラスでお楽しみいただけます。

上質なブルゴーニュを気軽に体験したい方も、飲み頃の変化を追いたい愛好家の方も、この機会にぜひ味わってみてください。