ヴォ-ヌ・ロマネ キュヴェ・キャトラン2021/ジェラール・ミュニュレ

ヴォーヌ・ロマネの名手、ジェラール・ミュニュレが手がける「キュベ・キャトラン 2021」は、4つの区画の個性を表現した一本です。

熟した赤系果実にスミレやスパイスのニュアンスが重なり、香り高くエレガント。

涼しい年ならではの繊細な酸と緻密なタンニンが見事に調和し、時間と共にその美しさを深めていきます。

丁寧なビオ栽培と低介入の醸造が、このワインに静かな力強さと余韻の長さを与えています。

 

Vosne Romanée Cuvée Quatrain 2021 / Gérard Mugneret

Gérard Mugneret

ジェラール・ミュニュレは、ブルゴーニュの名高い村ヴォーヌ・ロマネに本拠を構える家族経営のドメーヌで、繊細かつ情熱的なワイン造りで知られています。

1950年代に設立され、現在は息子のパスカル・ミュニュレが実質的な運営を担い、自然と調和したビオロジック農法を実践。

2020年にはビオディナミへと移行し、畑の生命力を最大限に引き出すことに注力しています。

所有畑はヴォーヌ・ロマネを中心にニュイ・サン・ジョルジュやシャンボール・ミュジニーなどに広がり、それぞれのテロワールを尊重したキュヴェが高く評価されています。

収量はあえて抑えられ、手摘みで丁寧に収穫されたブドウは、天然酵母での発酵、低介入の醸造、そして熟成には新樽の使用を控えめにするなど、果実と土地の表現を大切にしたスタイルが貫かれています。

そのワインは、華やかな香りとフィネス、優雅で奥深い味わいが特徴で、まさにヴォーヌ・ロマネの美質を体現する造り手といえるでしょう。

 

Vosne Romanée Cuvée Quatrain 2021

ジェラール・ミュニュレの「ヴォーヌ・ロマネ キュベ・キャトラン 2021」は、ドメーヌが所有する4つの区画──オルム、シャランダン、レア、ジャキーヌ──の葡萄をブレンドして造られる、詩的なコンセプトとテロワールの融合が魅力のワインです。

名称の“カトラン”は四行詩を意味し、4つの区画が奏でる調和のとれたハーモニーを表現しています。

2021年は冷涼な年で収量が非常に少なかった一方、ブドウの酸と芳香が凝縮され、繊細さと力強さが同居するヴィンテージとなりました。

ビオディナミ農法によって育まれた健全な果実を、天然酵母で低介入に醸造。

新樽比率は控えめで、ブドウ本来の純度とテロワールのニュアンスを引き出しています。

クラシカルで洗練されたスタイルは、まさに現代ブルゴーニュの“静かなる頂点”を示す一本です。

4つの区画

1. Aux Réas(南部)
南部に位置し比較的粘土質の排水良好な土壌から、縦方向の伸び(スパイン)やリフト感を与える区画。

酸とタイトな構造を補う柱のような役割を担います。

2. Les Jacquines(南部)
同じく南部に位置し、リフトと垂直性をもたらしつつ、南特有の明るさとフローラルな香りを引き出します。

3. Les Ormes(北部)
北部の深く保持力のある粘土土壌から豊かな果実味を供給。

幅とボディを支える区画として、果実の濃厚さを加えます。

4. Les Chalandins(北部)
北側のもう一つの畑で、熟れた果実の豊かさとふくらみを提供し、エネルギーとリッチさをもたらします。

これら4区画のブレンドは、「Quatrain(四行詩)」という名のとおり、南の縦構造と北の果実の厚みが響き合う設計。

結果として得られるワインは、鮮やかな酸と赤系果実の甘み、そしてエレガントな構造が共存し、ヴォーヌ・ロマネらしい明快さと豊かさを併せ持ちます。

まさにバランスの妙を追求した詩的な1本。

味わい

キュベ・キャトラン 2021は、赤系果実、特にチェリーや野いちごのピュアな果実香に、スミレやバラの花びら、白胡椒のようなスパイスが繊細に絡み合います。

口当たりは非常に滑らかで、きめ細かいタンニンとフレッシュな酸が骨格を支え、エレガントで奥行きのある味わいを演出。

中盤にはミネラル感と土のニュアンスが現れ、余韻には仄かな樽香と果実の甘やかさが静かに続きます。

全体的に非常にバランスがよく、若いうちから楽しめますが、数年の熟成によってさらなる複雑さと深みが期待できる、洗練されたヴォーヌ・ロマネです。

 

ペアリング

キュベ・キャトラン 2021の繊細かつ華やかな味わいには、食材の持ち味を活かした上品な料理とのペアリングが理想的です。

まずおすすめしたいのは、鴨のローストやうずらのロティといったジビエ系。

赤系果実のピュアな風味とスパイス感が、肉の旨みと絶妙に調和します。

また、牛ほほ肉の赤ワイン煮込みのようなクラシカルなフレンチとも相性抜群。

タンニンの柔らかさが、肉の繊維を包み込み、味わいを引き立てます。

きのこのリゾットやポルチーニのクリームソースを添えたパスタなど、土の香りをもつ食材も、ワインのミネラル感と好相性。

さらに、軽めの熟成チーズ(ルブロションやコンテ12ヶ月)も、果実味と塩味のバランスが取れた組み合わせとして楽しめます。

華やかで奥行きのあるこのワインには、素材を活かした優雅な料理がよく似合います。

 

まとめ

ジェラール・ミュニュレの「ヴォーヌ・ロマネ キュベ・キャトラン 2021」は、4つの区画の個性が詩のように調和した、エレガントで奥行きある一本です。

赤系果実のピュアな香りと繊細なスパイス、しなやかなタンニンが織りなす味わいは、まさにヴォーヌ・ロマネの魅力を凝縮したような存在。

SHINOWINEでは、このワインのもつ詩的な世界観と、丁寧に造られた美しさをお料理と共にお楽しみいただけます。

特別な夜にぜひご体験ください。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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