シャサーニュモンラッシェ プルミエクリュ モルジョ2017/ジャン・クロード・ラモネ

冬が近づくこの季節、しっかりした白が恋しくなる瞬間にぴったりなのが、Chassagne-Montrachet 1er Cru “Morgeot” 2017 / Domaine Ramonet。

広い区画を持つモルジョの中でも、重厚感・パワー・奥行きで知られるエリアの特徴をよく表し、若いうちは硬さを見せながらも、時間とともに深みと華やぎを引き出すのがラモネらしい魅力です。

果実味が豊かで、ミネラルとしっかりした骨格が芯をつくり、熟成によってより存在感のあるワインへと成長していきます。

クラシックなシャサーニュらしさと、ラモネの精密さが重なり合う一本。

 

Chassagne Montrachet Morgeot 2017 / Ramonet

Ramonet

Domaine Ramonet(ドメーヌ・ラモネ)は、ブルゴーニュを代表する名門でありながら、常に賛否がつきまとう独特の存在感を持つ造り手です。

創始者ピエール・ラモネ(1906–1994)は、品質への強いこだわりと少し風変わりな性格で知られ、シャサーニュ=モンラシェの白ワインの評価を世界的に押し上げた人物として語られます。

息子アンドレも一時ドメーヌに携わりましたが、現在実際に跡を継ぎ評価を高めているのは孫にあたるノエルとジャン=クロードの兄弟です。

ラモネの白は個性が際立ち、最初は硬く閉じていても時間とともに花開く構造の強さが特徴。

フィネス、フレッシュ感、繊細さが重層的に現れ、ブルゴーニュのレストランでも抜群のパフォーマンスを誇ると言われます。

一方の赤は生産量が少なく、希少なコレクターズアイテムとして扱われることも多い存在。

いずれも共通しているのは、揺るぎない骨格と長期熟成に耐える“クラシックな旨さ”を備えている点です。

伝統的なシャサーニュの魅力を今も体現する、生粋の名ドメーヌといえます。

Morgeot

Morgeot(モルジョ)は、シャサーニュ=モンラシェの南側に広がる大きな一級畑で、多数の小区画(リューディ)から成る複雑な構造を持っています。

一般に広大で日当たり・地勢に優れた区画が多く、歴史的にも 19 世紀には現在以上に名声を持っていたと言われます。

元々はピノ・ノワール向けの重い土壌が中心でしたが、近年は多くが白ブドウに植え替えられています。

白のモルジョは、重量感・パワー・奥行きに優れ、長期熟成によって真価を発揮するスタイルが特徴。

特に北側の「レ・フェランド」など上部の区画が優良で、骨格の強さにふくよかな果実味が重なり、力強いシャサーニュらしさを見せます。

ラモネが所有するレ・リュショット(Les Ruchottes)とクロ・ド・ラ・ブドリオット(赤)は、1934年購入の歴史ある区画で、凝縮度・フィネス・香りの広がりが際立つ“モルジョの中でも最上”とされるものです。

一方、赤のモルジョは芳醇で重厚感があり、しっかりしたタンニンと豊かな果実味を備え、クラシックなシャサーニュの個性を体現する存在。

かつては銘赤ワインとして知られた歴史も持ちます。

現在は市場評価が以前より落ち着いているとされますが、骨格の確かさから本来は“熟成向きのワイン(vin de garde)”と評される畑です。

Chassagne Montrachet Morgeot 2017

Chassagne-Montrachet 1er Cru “Morgeot” 2017 / Domaine Ramonet は、力強さと奥行きを備えたモルジョらしさを、ラモネらしい精密さでまとめ上げた一本です。

モルジョはシャサーニュ南側に広がる大きな一級畑で、元来はピノ・ノワール向きとされる重い土壌が多く、白に植え替えられた現在でも、その名残として“重量感・骨格・熟成力”を持つ白が生まれます。

2017年はブルゴーニュ全体でバランスに恵まれた年で、果実の純度とミネラル感がきれいに共存するスタイルが特徴。

ラモネのモルジョにもその良さがよく表れ、若いうちはやや閉じた印象を見せつつも、時間とともに果実味がふくらみ、フレッシュ感と細かなニュアンスが層を成して現れます。

ミネラルの芯がしっかり通り、温度が上がるほど奥深さが増すタイプで、熟成によってさらに風格が引き立つワインです。

力強いシャサーニュの個性と、ラモネのエレガンスが交差する、じっくり味わいたい白です。

ペアリング

Chassagne-Montrachet 1er Cru “Morgeot” 2017 / Ramonet は、しっかりとした骨格とふくよかな果実味、そしてラモネらしい清潔感のあるミネラルが重なり、料理の幅を広げてくれる一本です。

まずおすすめしたいのは、旨味の層が深い温かい料理。

バターとハーブを使ったローストチキンや、皮目をパリッと焼いたホタテのポワレなど、香ばしさと甘味が重なる料理と好相性です。

クリームソースも受け止める力があり、鶏のクリーム煮や白身魚のヴァンブランソースなど、少しクラシックなフレンチとも自然に馴染みます。

また、モルジョ特有の重心の低さは、冬らしい食材との組み合わせも得意。

根菜のグラタン、白トリュフを削った卵料理、濃厚な海老だしのビスクなど、深みのある味わいを持つ料理と合わせると、ワインの奥行きがより立体的に感じられます。

熟成が進んだボトルなら、ナッツの香りを含んだウォッシュタイプのチーズも好印象。力強さと繊細さの両面を持つ一本だからこそ、食卓の“主役料理”と堂々と向き合える白ワインです。

SHINOWINEで楽しむなら、まずはおでん(鶏だし)との相性を試してほしい一本です。

大根やたまごのやさしい旨味に、モルジョのミネラルがすっと重なり、だしの奥行きをきれいに引き出してくれます。

また、自家製の鴨コンフィとは抜群の組み合わせ。

ほぐれるような鴨の旨味と、モルジョのふくよかさ・温度が上がるほど広がる深みがしっかりマッチします。

白ワインながら「肉料理と本気で合わせられる」強さがあるので、冬シーズンの定番メニューとして特におすすめです。

まとめ

Chassagne-Montrachet 1er Cru “Morgeot” 2017 / Ramonet は、力強さと精密さをあわせ持つ、冬の一杯にふさわしい白です。

モルジョの重心のある果実味と、ラモネならではの端正なミネラルが重なり、グラスの中でゆっくりと深さがほどけていくタイプ。

温度が上がるほど表情が変わり、飲み進める時間そのものが楽しみになるワインです。

SHINOWINEでは、自家製鴨コンフィや鶏だしのおでんなど、素材の旨味がしっかりした料理と合わせながら、ゆっくり味わっていただけます。

落ち着いた冬の夜に、丁寧に選んだ一杯と料理を気負わず楽しんでいただけるようご用意していますので、ぜひこの季節に味わってみてください。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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