ニュイ=サン=ジョルジュ ヴィエイユヴィーニュ2020/シャヴィヨン・シェゾー

ニュイ=サン=ジョルジュの名門、ドメーヌ・シュヴィヨン・シェゾーが手がける「ニュイ=サン=ジョルジュ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022」は、その名のとおり古樹(Vieilles Vignes)由来の濃密さとテロワール性を感じさせる一本です。

熟したチェリーやハーブ、湿った大地やわずかなアニスの香りが繊細に立ち、ミディアムボディーの口当たりに程よいタンニンが溶け込んでいます。

このワインは、ドメーヌのアイデンティティを如実に示す存在であり、ニュイ=サン=ジョルジュの魅力を存分に感じられます。

Nuits St. Georges Vieille Vigne 2022 / Chevillon-Chezeaux

Chevillon-Chezeaux

ドメーヌ・シュヴィヨン・シェゾー(Domaine Chevillon-Chezeaux)は、ブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ、ニュイ=サン=ジョルジュ村を拠点とする家族経営のワイナリーです。

その起源は 1887 年、Eugène-François Chevillon が先代から受け継いだブドウ畑を基盤に創設されたのが始まりとされます。

長らく“Chevillon”を名乗っていましたが、2000 年に Claire Chevillon とその夫 Philippe Chezeaux が経営に加わった際、現在の「Chevillon-Chezeaux」の名称が導入されました。

ドメーヌが所有する畑はおよそ 8〜9 ヘクタール(約 8.61 ha とする情報もあります)に及び、14 種類以上のアペラシオンを手がけています。

その中にはニュイ=サン=ジョルジュのプルミエ・クリュ(1er Cru)も複数含まれており、Les Saint-Georges(レ・サン・ジョルジュ)などが特に名高い区画として言及されます。

栽培・醸造の手法にもこだわりが見られ、手摘み収穫を基本とし、環境に配慮した持続可能な農法を採用。

醸造では低温前発酵、オープンタンク発酵、※1 樽熟成(新樽比率は控えめ、一般には 20 % 以下)という方針を取ることが多く、過度な介入を避けてテロワールの個性を尊重するスタイルが志向されています。

ワインは赤主体(ピノ・ノワール)、少量の白(シャルドネ)も手がけており、ニュイ=サン=ジョルジュ村名、1er Cru、さらには地域的ワイン(Hautes-Côtes de Nuits、Côteaux Bourguignons など)まで多様なキュヴェを揃えています。

味わいの特徴としては、果実味と酸味のバランス、洗練されたタンニン、テロワールを反映するミネラル感や土のニュアンスが評価されており、比較的早飲みでも楽しめながらも熟成のポテンシャルも残す造りとなっています。

このように、ドメーヌ・シュヴィヨン・シェゾーは、ブルゴーニュ、特にニュイ=サン=ジョルジュのテロワールを丁寧に尊重しながら、家族的な継承とモダンな技術を融合させたワイン造りを続けるドメーヌと言えるでしょう。

※1【低温前発酵】発酵前にブドウを低温で静置し、果皮から香りや色を穏やかに引き出す工程。
タンニンが柔らかく、ピュアな果実味が得られます。

【オープンタンク発酵】上部が開いた発酵槽で行う方法で、発酵中の温度や果皮の管理がしやすく、香りを閉じ込めずに繊細な風味を保つことができます。

「ニュイ=サン=ジョルジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022」は、ドメーヌ・シュヴィヨン=シェゾーが手がける村名クラスの中でも、特に充実感と深みを備えたキュヴェです。

区画は村の北部と南部に点在し、平均樹齢は50年以上。

古樹由来の小粒なブドウが凝縮した果実味を生み、年ごとの気候の個性をしなやかに映し出します。

2022年は温暖で安定した年となり、果実の成熟と酸のバランスに優れたヴィンテージ。

熟したラズベリーや赤スグリ、スミレ、そして土やスパイスを思わせる複雑な香りが立ち上がります。

口中ではしっとりとした果実味が広がり、緻密なタンニンが滑らかに溶け込みます。

控えめな比率の新樽が香りを上品にまとめ、ミネラルと果実の余韻が長く続く仕上がり。

力強さと優美さが共存し、ニュイ=サン=ジョルジュの魅力を端正に体現した一本です。

熟成による丸みも楽しめますが、若いうちからエネルギーに満ちた果実味を堪能できます。

 

ペアリング

この「ニュイ=サン=ジョルジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022」は、しっかりとした骨格と熟した果実味を併せ持つため、料理の幅も広く、食中で真価を発揮するワインです。

赤身肉との相性は抜群で、牛ほほ肉の赤ワイン煮込みなど、旨味のある肉料理が特に好相性。

果実由来の酸とスパイス香が肉の脂を引き締め、余韻にエレガントな風味を残します。

さらに、熟成チーズ(コンテやグリュイエール)と合わせると、ワインの持つミネラル感とナッティな風味が共鳴し、複雑な味わいを引き出します。

また、鴨のコンフィやトリュフ風味のポテトグラタンなど、香ばしさのある一皿と合わせるとより魅力が際立ちます。

温度はやや低めの16〜17℃で、果実の繊細な香りとタンニンのなめらかさが調和し、2022年らしい優美でエネルギッシュな表情が楽しめます。

 

まとめ

「ニュイ=サン=ジョルジュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022」は、果実のふくよかさとやわらかな渋みが心地よく調和した、シュヴィヨン・シェゾーらしいクラシックな一本。

古樹ならではの凝縮感に加え、土やスパイスを思わせる香りがゆったりと広がります。

しっかりとした骨格を持ちながら、飲み口は驚くほどしなやか。

時間とともに深まる味わいも、このワインの大きな魅力です。

SHINOWINEでは、そんなブルゴーニュの個性を気軽に楽しめるよう、グラスでのご提供やお料理とのペアリングを提案しています。

静かな夜に、やさしい灯りの下でゆっくりと味わう一杯としてぴったり。

果実と土の香りが溶け合うような、心に残る時間をぜひ感じてみてください。

 

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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