Charles Heidsieck Brut Resereve（シャルルエドシック　ブリュット・レゼルヴ）の特徴とポイント

シャンパーニュの中でも知る人ぞ知る存在、それが「シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴ」です。

大手メゾンのような派手なプロモーションはありませんが、その実力は業界内外で高く評価され、「プロが選ぶ一本」として知られています。

熟成感のある複雑な香り、バランスの取れた酸とコク、そしてクリーミーな泡立ち。

まさに「飲めばわかる」一本です。このブリュット・レゼルヴには、40％以上ものリザーヴワイン（熟成したワイン）が使用されており、その平均熟成期間は約10年にも及びます。

これにより、通常のNVシャンパーニュとは一線を画す、奥深い味わいと風格が生まれています。

 

本記事では、SHINOWINEのおすすめワインとして、シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴの魅力を、テイスティングの視点から丁寧に紐解いていきます。

 

Charles Heidsieck Brut Resereve（シャルルエドシック　ブリュット・レゼルヴ）の特徴とポイント

醸造・栽培のポイント

シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴの味わいの核心には、卓越した醸造技術があります。

まず特筆すべきは、使用されるリザーヴワインの比率と熟成期間。全体の40％以上がリザーヴワインで構成されており、その平均熟成期間は約10年。

これは他の多くのNV（ノン・ヴィンテージ）シャンパーニュと比べても非常に長く、ワインに深いコクと複雑さを与えています。

 

また、ベースとなるワインも、複数のヴィンテージと60以上のクリュ（畑）から厳選されたブドウを使用。発酵後は、瓶内二次発酵と熟成を最低でも3年以上行い、細やかでクリーミーな泡立ちを実現しています。

シャルル・エドシックは、地下深くのクレイエール（石灰岩の地下セラー）での長期熟成にもこだわっており、この静かな環境が、豊かなアロマとしなやかな質感を育てるのです。

 

味わいのポイント

シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴの味わいは、まさに「複雑さ」と「バランス」が見事に調和した逸品です。

グラスに注ぐと、まず目を引くのは美しいゴールドの色調と、きめ細かく持続する泡立ち。

その香りは非常に豊かで、ドライフルーツ（アプリコット、フィグ）、ローストナッツ、ブリオッシュ、蜂蜜、そしてほのかにスモーキーなニュアンスが幾重にも広がります。これは長期熟成されたリザーヴワインと瓶内熟成によって生まれる複雑なアロマの賜物です。

 

口に含むと、まずはピノ・ノワールとムニエによる骨格のある果実味とボディ感が広がり、そこにシャルドネの酸が清涼感とエレガンスを添えます。

中盤からはナッティなコクやバターのような滑らかさが感じられ、余韻にはトーストやスパイスのニュアンスが心地よく残ります。

フレッシュさと熟成感が同居する、非常に完成度の高いシャンパーニュです。アペリティフとしてはもちろん、白身肉やキノコ料理、コンテチーズなどとのペアリングもおすすめです。

 

ペアリング

シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴは、フレッシュさと熟成感、豊かな風味とクリーミーな泡立ちを兼ね備えたシャンパーニュであり、その味わいの幅広さから、さまざまな料理と絶妙なマリアージュを楽しむことができます。

前菜では、生ハムやコンテチーズ、ブリーチーズなどのセミハードタイプのチーズとの相性が抜群。

ナッティな香ばしさとワインのトースト香が共鳴し、深い味わいを引き立てます。

 

また、メインディッシュでは、鶏肉のクリーム煮や豚肉のロースト、きのこを使った温かい料理がおすすめです。

泡が脂をさっぱりと流しつつ、熟成感が料理の旨味と調和します。魚介類とも好相性で、ホタテのソテーやオマール海老のグリルのような、旨味の強い海の幸ともよく合います。

さらに、リザーヴワインの深みがあるため、通常のブリュットよりも少し味の濃い料理や香ばしい要素とも好バランス。

単なる食前酒にとどまらず、フルコースを通して活躍できる、懐の深い一本です。