シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ カイユレ/ジャン・マルク・ピヨ

啓翁桜が少しずつ開きはじめると、店の空気もふっと軽くなります。

そんな夜に開けたくなるのが、シャサーニュの白。

今回ご紹介するのは Chassagne-Montrachet 1er Cru Caillerets 2015 / Jean-Marc Pillot です。

カイユレは“小石の多い区画”として知られ、土が薄く石灰質の影響が強い畑。

そのため豊かさの中にも緊張感があり、透明感のあるミネラルが静かに続く味わいを生み出します。

若いうちは内に秘めた印象を見せつつ、熟成でゆっくり花開く──そんな魅力を持つ1級畑を、2015年の落ち着いた表情とともに。

 

Chassagne Montrachet Caillerets 2015 / Jean Marc Pillot

Jean Marc Pillot

Jean-Marc Pillot(ジャン=マルク・ピヨ)は、シャサーニュ・モンラッシェを拠点に、畑の個性を誠実に表現する造り手として知られています。

ジャン=マルクはボーヌの農業学校で学んだのち兵役を経て、1985年からワイン造りを開始。

シャサーニュに近い醸造地帯に新しい施設を整え、1991年に最初のワインを世に送り出しました。

その後ドメーヌは少しずつ規模を広げ、所有畑も約5haから11haへと拡大。

赤と白の比率はおよそ半々で、シャサーニュらしい白の魅力だけでなく、赤にも情熱を注いできた点が印象的です。

畑では除草剤に頼らず耕作を行うリュット・レゾネを採用し、収穫や醸造は過度な演出を避けながら、土地のニュアンスを丁寧に引き出すスタイル。

派手さではなく、年を重ねて真価を見せる…そんな“信頼できるクラシック”が、ピヨの魅力です。

 

ピヨ家とジャン=マルク

シャサーニュ・モンラッシェには「ピヨ(Pillot)」という名字の造り手が複数存在しますが、これは同地域に根を張る一族が、世代を重ねる中でそれぞれ独立し、複数のドメーヌを構えてきたためです。

アルフォンス・ピヨ(1901年生)を源流とし、家族・親戚が畑と技術を受け継ぎながら枝分かれしていくことで、ピヨ家の名は村の重要な存在となりました。

ジャン=マルク・ピヨもその一員で、ボーヌの農業学校で学んだのち1985年から醸造を始め、1991年に初ヴィンテージをリリース。

畑は約5haから11haへと拡張し、赤白ほぼ半々で生産しています。

派手な演出を避け、土地の個性を丁寧に引き出すクラシックな造りが魅力で、シャサーニュらしい緊張感と上品な余韻を静かに表現する造り手として知られています。

 

カイユレ

シャサーニュ・モンラッシェの1級畑カイユレ(Caillerets)は、同村を代表する銘醸区画のひとつで、繊細さと緊張感に富んだスタイルで知られています。

畑名は“小石(cailloux)の多い場所”に由来するとされ、表土が薄く、石灰質の影響が強いことが特徴。

水はけの良い斜面でブドウはゆっくり成熟し、果実のふくらみの中に透明感のあるミネラルが通った味わいを生み出します。

一般にシャサーニュはパワフルで骨格の太い白を想起しがちですが、カイユレはその中でもよりエレガントで、香りは白い花や柑橘、ほのかなヘーゼルナッツ、チョークのようなニュアンスが重なります。

若いうちは引き締まって見えることもありますが、熟成により質感がほどけ、塩味を伴う長い余韻がゆっくりと広がる──そんな“時間を味方につける”1級畑です。

 

Chassagne Montrachet Caillerets 2015

Chassagne-Montrachet 1er Cru Caillerets 2015 / Jean-Marc Pillotは、シャサーニュの中でも繊細さと緊張感に富むカイユレの個性を、端正に映し出した一本です。

小石が多く表土の薄いこの畑は、石灰質由来のミネラルと透明感を生み、力強さだけに寄らない上品な骨格で知られています。

2015年は日照に恵まれ、成熟した果実味を備えたヴィンテージですが、このワインでは厚みに偏ることなく、果実・酸・ミネラルがバランス良く整った印象として語られます。

香りには白い花や柑橘、ほのかなナッツ、チョークのようなニュアンスが重なり、口当たりはなめらかでありながら芯は凛としています。

若いうちは引き締まって見えるものの、時間とともに質感がほどけ、塩味を伴う長い余韻が静かに広がる──そんな熟成の魅力も期待できる2015年のカイユレです。

 

ペアリング

厚みのある白というより、カイユレらしいミネラルと緊張感を活かせる料理が理想です。

例えば、白身魚のポワレや帆立、真鯛などを、バターを効かせすぎず柑橘や塩で輪郭を整えた一皿。

ワインの酸が料理の旨みを引き上げ、後味をすっと洗練させてくれます。

鶏肉なら胸肉や上品なローストチキンに、レモンやハーブを添えた軽やかな仕立てが好相性。

さらに、熟成由来のナッツやほのかなコクが出てくる2015年は、クリーム系の料理とも合わせられますが、重たくしすぎないのがポイントです。

きのこ(ジロール、マッシュルーム、椎茸など)のソテーや、白カビチーズ、コンテのようなハード系チーズとも相性がよく、ワインの塩味と余韻が素材の旨みを静かに広げます。

“料理で押す”より“寄り添わせる”。そんな合わせ方が、このカイユレの魅力を最も引き出します。

 

まとめ

Chassagne Montrachet Caillerets 2015 / Jean-Marc Pillotは、シャサーニュの中でも特にエレガントなカイユレの個性を、静かに体現した一本です。

2015年らしい果実の充実感を備えつつ、厚みに偏らず、石灰的なミネラルと引き締まった酸が芯をつくり、余韻へとつながっていきます。

派手さで惹きつけるのではなく、飲むほどに輪郭が整い、じんわりと記憶に残る──そんな上質さが魅力。

SHINOWINEでは、このワインの“静かな美しさ”を、季節の空気とともにゆっくり楽しんでいただけたらと思います。

 

 

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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