ブルゴーニュ地方の白ワインの聖地、シャサーニュ・モンラッシェ。
中でも注目すべき造り手の一人が、ヴァンサン・モレです。
名門ワイン一家に生まれ育ったヴァンサンは、父ベルナール・モレのもとで経験を積み、2005年に自身のドメーヌを設立。
伝統と革新を融合させたスタイルで、瞬く間にトップドメーヌの仲間入りを果たしました。
彼のワインは、シャルドネ本来のエレガンスとミネラル感を見事に引き出し、余韻の長さと繊細な樽使いが印象的です。
特に村名シャサーニュ・モンラッシェは、地元テロワールの個性を余すことなく表現しており、多くのワイン愛好家を魅了しています。
この記事では、そんなヴァンサン・モレの魅力とその代表的キュヴェを詳しくご紹介します。
ヴァンサン・エ・ソフィー・モレ シャサーニュモンラッシェの特徴と味わい
シャサーニュモンラッシェの全体像
シャサーニュ・モンラッシェは、ブルゴーニュ地方コート・ド・ボーヌ地区の南部に位置する著名なワイン産地で、特に高品質な白ワインの産地として世界的に知られています。
モンラッシェ、バタール・モンラッシェなどの特級畑を擁し、石灰質と粘土質が織り交ざる複雑な土壌が、力強くもミネラルに富んだシャルドネを生み出します。
一方で、南側や標高の高い区画ではピノ・ノワールも造られており、赤はスパイスや赤果実のニュアンスを備えた、しなやかで上品なスタイルが特徴です。
白は同じく有名な隣村ピュリニー・モンラッシェと比べると、より骨格がありリッチな印象を与えることが多く、熟成によって複雑味が増します。
グラン・クリュから村名ワインまで、テロワールの表現力に富んだ産地として、ソムリエにとっても欠かせない存在です。
ヴァンサン・エ・ソフィー・モレとは?
ブルゴーニュ、シャサーニュ=モンラッシェ村を拠点とするドメーヌで、2006年設立、2007年が初ヴィンテージ。
ヴァンサンは父ベルナール・モレの下で修行を積み、ソフィーもサントネ出身のワイン家系で、ボルドー(サン・テミリオン)でも経験を積んでいます。
二人は「庭のように畑を手入れする」ことをモットーに、ブドウの品質こそが優れたワインの土台と考え、ヴィンテージごとの適応と丹念な畑仕事に重きを置いています。
所有する畑は、第一級畑を含む複数村のプルミエ・クリュや地元畑、さらには白の最高峰バタール・モンラッシェなど多岐にわたります。
白ワインはシャルドネ本来のクリスプさとミネラル感を重視し、樽は新樽比率約40%で11か月程度熟成。
結果として、レモンやグリーンアップル、白桃のアロマに加え、繊細なナッツとミネラル風味が調和するエレガントかつ力強いスタイルを生み出しています。
赤はピノ・ノワールを用い、村名~プルミエ・クリュ級をリリース。
ヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)を活用し、果実の深みとしなやかなタンニンが特徴です。
どちらも比較的早飲み~中期熟成向きながら、12年程度のポテンシャルを秘め、併せてブドウごとのテロワールの表現力が高く評価されています。
ピュリニーモンラッシェとの違いは?
シャサーニュ・モンラッシェの白ワインは、豊かな果実味としっかりとした骨格、そして程よい樽香が調和した力強いスタイルが特徴です。
シャルドネ主体で造られ、熟したリンゴや洋梨、ナッツ、バター、時に蜂蜜のような風味を持ち、厚みのある口当たりと長い余韻を楽しめます。
これに対して、隣接するピュリニー・モンラッシェの白ワインは、より引き締まった酸とミネラル感を前面に出した緊張感のあるスタイル。
いわばピュリニーが「研ぎ澄まされた刃」のような精緻さであるのに対し、シャサーニュは「堂々たる構え」のような存在感を持っています。
特に熟成によって、シャサーニュは丸みとふくよかさが際立ち、食事との相性の幅も広がります。
味わいの個性は畑にもよりますが、一般的にピュリニーよりも温かみと厚みを感じさせるのが、シャサーニュ・モンラッシェの魅力です。
ペアリング
シャサーニュ・モンラッシェの白ワインは、熟した果実味としっかりとした酸、程よい樽のニュアンスが調和した重層的な味わいを持ち、幅広い料理と相性が良いのが魅力です。
まず王道は、バターやクリームを使った白身魚料理。
たとえば「舌平目のムニエル」や「帆立のソテー クリームソース」は、ワインのリッチな質感と見事に溶け合います。
また、鶏肉のクリーム煮や「地鶏のフリカッセ」のようなコクのある白身肉料理も好相性です。
さらに、熟成したワインには、トリュフを使ったリゾットやキノコ料理、コンテやグリュイエールといった熟成チーズもおすすめ。
これらの料理は、ワインのナッツ香や旨味と響き合い、余韻に深みを加えます。
酸とミネラル感のバランスが良いため、シンプルな塩焼きやオリーブオイルベースの料理にも対応でき、料理の格に応じて柔軟なペアリングが可能です。
エレガンスと力強さを備えた万能型白ワインと言えるでしょう。
まとめ
銀座のワインバーSHINOWINEでは、ブルゴーニュ白の真髄とも言える「シャサーニュ・モンラッシェ ヴァンサン&ソフィー・モレ」をご提供しています。ボトル1本40000円です。
豊かな果実味と上品な樽香、そして芯の通ったミネラル感が、グラスの中で美しく調和する一本。
繊細な料理と合わせれば、その魅力はさらに広がります。特別なひとときや、静かに自分と向き合う夜にもぴったりのワインです。
ワイン好きの方はもちろん、ブルゴーニュをこれから知りたい方にもぜひ味わっていただきたい1杯。
オーナー池部までお気軽にお声がけください。
はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。
2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。
SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。
お料理もできる限り手作りにこだわりました。
看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。
一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。
皆様のご来店をお待ちしております。
SHINOWINE
〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階