メゾン・ルロワ ヴォルネイの特徴と味わいの解説

ブルゴーニュを代表する名門、メゾン・ルロワが手掛けるヴォルネイは、ピノ・ノワールの繊細さと優美さを極限まで表現した一本です。

コート・ド・ボーヌの中でも特にエレガントなスタイルで知られるヴォルネイのテロワールに、ルロワならではの厳格な選果と自然派の哲学が融合。

赤系果実やスミレの香りに、シルキーなタンニンと透明感のある酸が調和し、静謐でありながら深みを感じさせます。

飲むたびに、ブルゴーニュの真髄に触れるような体験をもたらしてくれる一本です。

 

 Maison Leroy/Volnay 2009

メゾン・ルロワとは?

メゾン・ルロワは、ブルゴーニュワインの頂点に君臨する造り手のひとつであり、その名は世界中のワイン愛好家に知られています。

設立は1868年に遡り、当初はネゴシアン(ワイン商)としてスタートしましたが、20世紀半ばに入り、2代目のアンリ・ルロワ氏の尽力により、品質への徹底したこだわりと生産者との強い信頼関係を築くことで名声を高めました。

現在はその娘であるラルー・ビーズ・ルロワ女史が指揮を執り、彼女はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの共同経営者でもあったことで知られます。

ラルー女史は1988年に自身のドメーヌも設立し、ビオディナミ農法をいち早く取り入れ、生命力と個性あふれるワイン造りを実践。

メゾン・ルロワとしても、買い付けたブドウに厳しい選果を施し、ネゴシアンでありながらドメーヌ並みの品質を誇る稀有な存在です。

豊かな表現力とピュアな味わいで、飲む者に感動を与える真のブルゴーニュの象徴といえます。

ヴォルネイの特徴

メゾン・ルロワが手がけるヴォルネイは、ブルゴーニュの中でも特に繊細でエレガントな赤ワインとして評価されています。

ヴォルネイ村はコート・ド・ボーヌに位置し、ピノ・ノワールから華やかな香りとしなやかな質感を引き出すことで知られています。

ルロワでは、ビオディナミの哲学に基づき、極限まで自然に寄り添ったアプローチでブドウを栽培し、選果も徹底して行われます。

その結果、彼女のヴォルネイは、赤系果実やバラの香りに、スパイスや湿った土のニュアンスが重なり、味わいには透明感としなやかさが宿ります。

 

樽香は控えめで、果実の純粋さが前面に出ており、余韻には静かな力強さが漂います。

若いうちから楽しめる親しみやすさを持ちながら、熟成によって内面の複雑さが際立つのも魅力です。

ラルー・ビーズ・ルロワの感性と、ヴォルネイの繊細なテロワールが見事に融合した、まさに芸術品のようなワインです。

 

2009年ヴォルネイと楽しみ方

2009年のブルゴーニュは、全体的に非常に恵まれたヴィンテージとされています。

春から夏にかけての天候は安定し、8月以降は暑く乾燥した日が続いたことで、健全で完熟したブドウが収穫されました。

赤ワインは特に熟した果実味とまろやかなタンニン、構造の良さを備え、若いうちからも親しみやすく、かつ中~長期熟成に耐えるポテンシャルも持っていました。

メゾン・ルロワのように厳格な品質管理を行う生産者のヴォルネイであれば、2009年ヴィンテージはその美点をさらに高めていると考えられます。

繊細でエレガントなヴォルネイの特性に、2009年の豊潤さや骨格のしっかりした果実味が加わり、深みと気品を兼ね備えた仕上がりとなっています。

現在(2025年)で16年が経過していますが、熟成のピークに差し掛かり、滑らかな質感と複雑な香り(ドライフルーツ、紅茶、森の下草、革など)が現れているはずです。

熟成ワインの醍醐味を味わう絶好のタイミングと言えるでしょう。

抜栓の1~2時間前にデキャンタージュするのもおすすめです。

こんな時におススメ!

メゾン・ルロワのヴォルネイ2009は、熟成による奥深さとエレガンスを兼ね備えたワインであり、料理とのペアリングも非常に多彩です。

赤系果実のニュアンスと滑らかなタンニン、熟成による土やキノコ、紅茶のような風味は、鴨のローストや鶏肉の赤ワイン煮、キノコを使った料理と見事に調和します。

また、シンプルな地鶏のグリルや和食では鰻の蒲焼などとも好相性で、素材の旨味を引き立てながら、ワインの複雑さを楽しめます。特別なディナーのメインとしてはもちろん、秋の夜長にゆったりと語らいながら飲む1本としても最適です。

落ち着いた照明の中、熟成のニュアンスに耳を傾けるようにじっくり味わえば、このワインが持つ静かな感動を深く感じ取ることができるでしょう。

贅沢なひとときを演出するのにふさわしい1本です。

 

まとめ

メゾン・ルロワのヴォルネイ2009は、ブルゴーニュ屈指の名門が手がけた、優雅さと深みを兼ね備えた一本です。

16年の熟成を経て、赤系果実やスミレ、紅茶や森の下草といった複雑な香りが広がり、しなやかな口当たりと余韻が魅力です。

ヴォルネイらしい繊細さに、2009年ヴィンテージ特有の豊かさが加わり、今まさに飲み頃を迎えています。

 

SHINOWINEでは、このクラシックかつ希少なワインを、落ち着いた空間でじっくりと楽しんでいただけます。

熟成ブルゴーニュの魅力に触れる特別なひとときをぜひ当店で。

 

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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