シャルトーニュ・タイエ キュヴェ・サンタンヌ シャンパーニュの特徴と味わい

シャンパーニュ愛好家の間で高い評価を受けるシャルトーニュ・タイエ。

そのスタンダード・キュヴェである「キュヴェ・サンタンヌ」は、単なるエントリーレベルにとどまらない実力派の一本です。

 

シャルトーニュ・タイエは、職人的な家族経営を貫きながら、自然農法やテロワール重視のアプローチで知られるレコルタン・マニピュラン(RM)の造り手。

リザーヴワインの使用や長期熟成を経て、奥行きのある味わいを実現しています。

まさに、生産者の哲学が詰まった一本と言えるでしょう。

 

Chartogne-Taillet Sainte Anne

シャルトーニュ・タイエ

シャルトーニュ・タイエ(Chartogne-Taillet)は、シャンパーニュ地方のモンターニュ・ド・ランス北部に位置するメルフィ村に拠点を置く、家族経営のレコルタン・マニピュラン(RM)です。

17世紀から続く歴史を持ち、現在は8代目のアレクサンドル・シャルトーニュがドメーヌを率いています。

彼は自然農法や区画別醸造を取り入れ、ブルゴーニュ的なテロワール表現をシャンパーニュに持ち込んだ先駆的な造り手の一人です。

 

メルフィの土壌は、かつて海だったことに由来する砂質・石灰質土壌で、ワインに繊細なミネラルと滑らかなテクスチャーをもたらします。

単一畑キュヴェでは「レ・バール(Les Barres)」や「ウルトビーズ(Heurtebise)」など、個性的な区画の魅力を余すことなく表現。

シャルトーニュ・タイエは、まさにメルフィのテロワールを世界に伝える代表的な造り手と言えるでしょう。

 

メルフィ村とは?

メルフィ村(Merfy)は、シャンパーニュ地方モンターニュ・ド・ランス北西部に位置する小さな村で、知名度こそ高くないものの、特異なテロワールを持つ注目の産地です。

粘土石灰質に加え、特に特徴的なのが砂質の強い土壌構成で、これがワインに繊細なミネラル感と柔らかな質感をもたらします。

また、この砂質のおかげでフィロキセラの被害を受けにくく、接ぎ木をしていない古木(フランセ・フラン)が今も栽培されている稀少な地域でもあります。

 

標高は比較的高く、冷涼な気候と風通しの良さにより、酸が美しく保たれた果実が得られます。

村の生産者は少ないものの、その分、一つひとつの区画や畑に対する造り手の意識が高く、自然栽培やテロワール重視のアプローチが主流です。

なかでもシャルトーニュ・タイエは、メルフィの個性を世界に知らしめた代表的存在であり、区画ごとの違いを如実に表現するワイン造りで知られています。メルフィはまさに、“知る人ぞ知る”テロワールの宝庫と言えるでしょう。

 

キュベ・サンタンヌの味わい

シャルトーニュ・タイエの「キュヴェ・サンタンヌ」は、メゾンの哲学とメルフィ村のテロワールを象徴する一本です。

ピノ・ノワールを主体に、シャルドネとムニエをブレンドし、ヴィンテージ違いのリザーヴワインを巧みに用いることで、複雑性と一貫性を両立させています。

 

グラスに注ぐと繊細な泡とともに、熟したリンゴや洋梨、白い花の香りが立ち上り、やがてブリオッシュやナッツのような熟成由来のアロマが奥行きを加えます。

口当たりはクリーミーで、豊かな果実味と伸びやかな酸、そしてミネラル感がバランスよく調和。

メルフィの砂質土壌由来の柔らかくしなやかなテクスチャーが印象的で、余韻にはほのかな塩味とスパイス感が感じられます。

 

アペリティフとしても万能ですが、料理と合わせることでその真価がより際立ちます。

丁寧な造りとテロワールの個性が感じられる、上質なスタンダード・キュヴェです。

 

ブレンド比率

キュヴェ・サンタンヌのブレンド比率は固定されておらず、ヴィンテージによって変動します。

以前はピノ・ノワール主体(60%前後)でしたが、当主アレクサンドル・シャルトーニュの哲学のもと、よりシャルドネの比率を高めている年もあります。

これは、メルフィ村の砂質土壌がシャルドネのエレガンスとミネラル感をよく引き出すこと、そして気候変動によってシャルドネの表現力が高まっていることが背景にあります。

そのため、たとえばある年はシャルドネ50%超となる場合もあり、ムニエの比率もヴィンテージによって微調整されます。

また、リザーヴワインの割合や熟成期間も年ごとに異なり、その年の収穫と味わいを最も魅力的に見せるように設計されています。

つまり「キュヴェ・サンタンヌ」は、単なるブレンドワインではなく、アレクサンドルの感性とメルフィのテロワールが毎年再構築される“生きた表現”とも言えるシャンパーニュなのです。

まとめ

シャルトーニュ・タイエ「キュヴェ・サンタンヌ」は、自然な造りとテロワールの個性が息づく、唯一無二のスタンダード・キュヴェです。

メルフィ村の砂質土壌がもたらす繊細なミネラルと、シャルドネ主体のエレガンス、ピノ・ノワールやムニエの奥行きが見事に調和。

グラスに注げば、優雅なアロマときめ細やかな泡が、料理とのペアリングに豊かな可能性を与えてくれます。

 

銀座のワインバーSHINOWINEでは、こだわりの料理とともに、このシャンパーニュの魅力をじっくりお楽しみいただけます。

初めての方にも通好みの一本をお探しの方にも、自信を持っておすすめします。

 


 

 

はじめまして。銀座6丁目にあるワインバー SHINOWINEのオーナー池部紫乃です。

2022年にソムリエ資格を取得し、その後もワインの学習を続け、2025年3月に念願の自分のワインバーをオープンしました。

 

SHINOWINEでは、ブルゴーニュ、シャンパーニュを中心に、気軽に楽しめるグラスワインから、本格的なボトルワインまで幅広くご用意しています。

 

お料理もできる限り手作りにこだわりました。

看板メニューのブッフブルギニョンは1年かけて自身最高のレシピを作り上げました。様々なお店も研究し、「パリ1番のブッフブルギニョン」と評されたお店でも味わいました。

 

一軒目でしっかりとしたお食事とワインをいただきたい方にも、二軒目使いにもお勧めのお店です。

皆様のご来店をお待ちしております。

 

SHINOWINE

〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目9−14 方圓ビル3階

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